12月21日

 ルカ一・四六~五五はマリヤの賛歌です。この歌は四六~四八節、四九~五〇節、五一~五三節、五四~五五節の四節に分けられ、その一つ一つがまた各四句から成っています。
 前半部はマリヤ自身に関するものであり、後半部は一般人に関するもの。マリヤは四六~五〇節までで主に感謝し、主を賛美しています。それは卑しい者(罪ある者)に神が目を留めて下さった、そして用いてくださった(イエスを出産する者として)からです。その他の理由は何も示してはいません。これらのことは、彼女にとってすなわち「大きなこと」(四九節)でした。その事実に対する強い信仰がありました。
 主なる神は卑しい者、無力な者、弱い者を高く引き上げ、メシヤ、キリストを生みだす者として用いていかれました。詩篇一一三・七~八には、「主は、弱い者をちりから起こし、貧しい人をあくたから引き上げ、彼らを、君主たちとともに、御民の君主たちとともに、王座に着かせられる」とあります。
 現代の私たちも祝福を他に求めず、むしろその御ひとり子主イエス様に目をとめて頂いたこと、罪の世界から、サタンの支配から救われたこの一点を感謝していきたいものです。
 「おめでとう、恵まれた方。主があなたとともにおられます」(ルカ一・二八)とみ使いはマリヤを祝福しています。エリサベツも「あなたは女の中の祝福された方」(同四二節)と宣言しています。クリスマスの喜び、祝福とはまさにこのイエスによる救いのことなのです。