10月30日

 《宗教改革》一五一七年にル夕ーによってドイツで始められ、ほぼ同時代スイスでツイングリー、さらにカルビンによってひきつがれました。ローマ・カトリック教会に対立する教会の画期的な改革運動。世界におけるキリスト教勢力はここから発生しました。
 改革という語は一四~一七世紀に教会の世俗化や権力の濫用に反対して教会改革を望む人々や団体によってしばしば用いられました。宗教改革の時代的背景として教会の世俗化の他にもルネッサンス(文芸復興)国民文化の興隆、民主主義思想の広がり。商工業都市の発生、貴族階級のぜいたく、農民への不当な課題、ききんによる不安等の社会的事情があげられます。  しかし、宗教改革の直接の原因はルターの心の内側に始まったと見るべきでありましょう。第一に罪が赦されるのはキリストへの信仰のみ、第二に聖書のみを主張しました。第三に救いに関してキリスト以外にどのような仲介者も必要でなく、全ての信者が福音を伝える責任があるとしました。万人祭司制の教義です。
 宗教改革の影響はスイス、ポーランド、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、フランス、オランダ、イタリヤ、イングランド、と広がっていったのです。
 「人が義と認められるのは、律法の行いによるのではなく、信仰によるというのが、私たちの考えです。」(ローマ三・二八)