10月27日

 昔、封建時代の武士たちは主君に対して忠誠を誓いました。主君に対して利害打算の私心、二心を持たぬこと、無私であること、さらには心から自発的、能動的に精一杯に主君に対し己れを尽くすこと。それがつまり忠誠を誓う事でありました。
 昔、戦時中の教科書に木口小平という兵士が、死んでも口からラッパを離しませんでしたと記され、いかに彼が自らの職務に忠実であったかを教えられました。
 幼い園児たちを引率して遠足にでかけた保母先生がいました。はしゃぐ園児たちの前方から自動車が疾走してきたとします。そしてあわやと思われた時、先生は園児を救っていました。だが先生の傷は重かった。私たちも主なる神に対して自ら深い忠誠(ロイヤリティ)を誓い、良い忠実な僕として従い続けていかねばなりません。
 マタイ二五章一四節以下に、自分の財産をしもべたちに預け、旅に出ていく人の話が載っています。その中に五タラント、ニタラント預けたしもべには、「よくやった。良い忠実なしもべだ。あなたは、わずかな物に忠実だったから、私はあなたにたくさんの物を任せよう。主人の喜びをともに喜んでくれ」と言っています。どんな小さいこと、僅かな事、簡単なことでも主のため、相手のために忠実さを果たしていきたいと思います。陰ひなたなく人が見ていない所、見ていない時こそ忠誠を発揮してまいりましよう。