10月14日

 ヨハネ福音書五・一九~二九は、ベテスダの池での癒しをめぐって、ユダヤ人との間に繰り広げられる論戦の中でなされたイエスの説教が収められています。そして父と子との働きが一体であることを強調する言葉が私達の注目をひきます。御子イエスが父の全面的な委託を受けたさばき主であり、同時に救い主であられることも見ることが出来ます。更に御子の終末における権能がはっきりとした形で現在化され主張されております。
 二四節には「わたしのことばを聞いて、わたしを遣わした方を信じる者は、永遠のいのちを持ち、さばきに会うことがなく、死からいのちに移っているのです」とあり、また、「死人が神の子の声を聞く時が来ます。今がその時です。そして、聞く者は生きるのです」(二五節)とあります。このように徹底して現在化された終末論の中に、疑いもなく私達の救いに係わる中心問題が示されています。実現されるべき私達への救いが、今ここに、この世界のただ中に起っていると述べられています。何というすばらしいことでしょうか。
 み父が遣わされた御子イエスによって彼を信じる者全ての者に与えられる救いであります。今やこの福音を聞く者に対して決断が促されているのです。御子イエスを信じてこれに従うのか、あるいは拒絶するのか問いただされている現代です。イエスを信じ永遠の生命を得ましょう。