9月17日

 かってパウロはアテネを去ってコリントで一年半伝道した折、アクラ、プリスキラという夫婦と出会いました。両者は天幕作りの同業者であったことが知り合うきっかけでした。そして一緒に住んで仕事をしていました(使徒一八・一~四、二六)。この夫妻とはパウロは終生変わらない信仰者、伝道者としての主にある交わりを持つようになりました(使徒一八・一八、二六、ローマ一六・三、第一コリント一六・一九、第二テモテ四・一九)。
 しかし、この出会いに主なる神様の不思議な摂理と厳かさを覚えます。私達の教会におけるお互いの出会いもまた本当に考えてみれば、偶然のようでありますが、神様の御手が互いの中にのべられて、教会の兄弟姉妹として連なっているのです。そしてこの教会に仕えること、すなわちその使命に生きること、その為に召されて信徒とされていることに深い神のご計画の実現を思います。
 アクラ夫妻は迫害のためイタリヤから逃れてきた天幕造りの職人で、前記のように彼らはパウロと同居して彼を助けました。のちにはパウロとエペソに一緒に旅立つ迄に信仰が成長して参りました。その秘訣はパウロから御言葉の真理を学び続けたからでした。コリントの宣教・伝道は結局このような神によって召し出だされた信仰に満ち溢れた夫婦との出会いから始まったのです。