8月25日

 「私たちの国籍は天にあります」(ピリピ三・二〇)。わが志村教会の信仰の勇者、○○○○姉が天寿を全うして、静かに主のみもとに召されました。彼女が当教会に導かれ入信受洗したのは一九五四年(昭和二九)一一月下旬。以後四八年間の長き月日、主なる神、また教会と人々に仕え、本当によく伝道した姉妹でした。
 今からさかのぼる約二〇年間は老人ホームでの生活でしたが、院内で誰にでも気軽に声をかけて教会に人を誘う文字通り主の証人でした。老人ホーム伝道のきっかけを作ったのは○○姉でした。最初は三名からスタートし、多い時期には十数名が礼拝に出席されていました。牧師五〇代の頃でした。
 彼女は関東大震災、また第二次世界大戦中における東京大空襲の被害者の一人でもあり、さらに戦死でご子息二人を亡くされ、ご長男は終戦と共に外地から帰国しても栄養失調で入院、結核を併発して病死されるという数々の痛手も体験されました。しかし長年連れ添ったご主人を主に導き、クリスチャンとして天国にお送りできたことは幸いでした。
 「これらの人々はみな、信仰の人々として死にました。約束のものを手に入れることはありませんでしたが、はるかにそれを見て喜び迎え…ていたのです。」(ヘブル一一・一三)