7月9日

 《人を顧み給う神》
 詩人ダビデは詩篇八篇において、宇宙の広がりの中に反映されている神の力を賛美すると共に、いかに自分自身が取るに足らない者であるかに気づかしめられています。そしてこうした弱小な存在に対しても神は顧み祝福を与え、さらに栄光と誉れとを注ぎたもうと、すばらしい主なる神を誉め称えています。
 五節で「ただ少しく人を神よりも低く造って」(口語訳)とありますが、低く造るとは神のように完全ではないが、神に似せて造られた(創世記一・二六)というのです。人はどんなにこの地上にあって偉大であろうとも神ではない。両者の間には越えることのできない深い溝があって分離されています。しかし、人は神に近いのです。虫けらにも等しい(イザヤ四一・一四)人間にも、主はこれを祝福して動物には与えられない「光栄と尊厳」とを与えていてくださいます。そのことに感謝して益々主を賛美して行こうではありませんか。
 この世に生まれつき体に障害を持って生まれた方であっても、健常者の方であっても、主なる神の前には何の区別もなく、みな貴い存在である事には変わりはありません。神の形に似せて造られたもの(創世記一・二七)である故に尊い事を覚え神の御名をさんび致しましよう。