7月25日

 キリストの教会をエクレーシアと呼び、新約聖書では一一二回引用されています(福音書ではマタイ一六・一八、一八・一七に引用されているだけで、使徒の働き以下の文書に多くあり)。ギリシャ語エクレーシアは、呼び出して集める=エカレオからきた語で、市民の公の目的で集まる集会をさし、「集会」(Assembly=アッセンブリー)と訳されています(使徒一九・三二、四一)。
 旧約聖書には「教会」の語は用いられていませんが、「集会」(申命記九・一〇)。「会衆」「集団」(第一列王記八・一四、六五、第二歴代誌一・五、七・八他)と訳されているヘブル語が、前記エクレーシアの同義語として用いられています。主としてイスラエルの宗教的会衆、集団をさしています。
 いずれにしても、かつてシモン・ペテロが、「あなたは、生ける神の御子キリストです」(マタイ一六・一六)と応答したときに、主イエスは、「わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てます。ハデスの門もそれには打ち勝てません」(同一八節)と言われました。ペテロの発したこの信仰告白を所有する者たちによって、キリストを頭として成り立つているのが現代の教会です。こうしてイエスを信じる者たちがユダヤ教の中からも起こされ、五旬節の日(ペンテコステ)、エルサレム二階座敷でみなが一つ所に集まっていた時、あのすばらしい聖霊降臨があって初代教会は誕生し、今日に至っているのです(使徒一・四、二・一~四)。