7月22日

 「為ん方(せんかた)つくれども希望(のぞみ)を失はず」<文語訳>、「途方にくれていますが、行きづまることはありません」<新改訳>、「途方に暮れても失望せず」<新共同訳>(第二コリント四・八)。
 牧師として教育者として活躍されたミッションスクール桜美林学園創設者、清水安三先生(一九八八年、九八歳で召天す)は、日本人最初の宣教師として夫人と共に中国に渡り約三〇年、その間災害児童収容所や中国人女子教育のために、北京の朝陽門外に崇貞学園を創設しました(一九二一年)。さらに日本軍の戦火から北京城下を守って聖者と敬われたほどでした。
 戦後無一文で引き上げたものの教育への志篤く、現在地(東京都町田市)に桜美林学園をたてられたのでした。先生が行く先々祈りから幻へ、幻から主のみ業へと前進することができたのは、実に上記の聖句によったと言うことです。
 さてパウロは、自分自身恐ろしい窮地に追い込まれているなかで冒頭のことばを吐露しています。相次ぐ激しい戦いでちょうど兵士が、戦場に倒され、まさに瀕死の状態ですが、でも勇士は死なない、滅びない。むしろ希望を放棄することなく前進するのが、クリスチャンだと告白しています。どのような激しい試練、困難、戦いの中にあっても主なる神への望みを決して失うことなく、益々聖霊に満たされて進みましょう。