7月2日

 一般的に恵みとは、豊富にあること、たくさん持っていること、施しを受ける、才能・チャンスが与えられること、と辞書にありました。私たちクリスチャンは、これ以外に神の恵みをうけている者です。
 恵みは旧/新約を貫いている神の働きかけであり、罪ある人間への赦しであることはまた、「福音」の全内容を現しています。「罪の赦し」こそキリストによる神の恵みの第一を示すものです。
 この用語は新約聖書では一五六回も使われています。中でもローマ書では二四回。パウロは主イエスから賜った、「神の恵みの福音」と使徒二〇・二四でのべています。福音(ゴスペル)こそ神の恵みを内包しています。キリストの十字架と復活こそ、私たちを救い、真に生かすものです。
 しかも、この神の恵みの福音は、罪人である人間全てに、洋の東西を問わず老若男女誰にでも提供されています。「キリストの恵み」は、すなわち「すべての人を救う神の恵み」(テトス二・一一)でもあります。
 この恵みを、神は「信じる者」には平等に誰にも与えられます。しかも無償です。故に「恵み」なのです。神の選び、召し(ローマ九・二四)、罪の赦し、新生、義認、和解、聖別、神の子、契約の血(マルコ一四・二四)、永遠の生命、御国の相続、栄化、復活など、すべてが一方的に神から与えられると言うことは何という恵みでありましょうか。