7月16日

 人間は誰しも失敗します。失敗のない人間はいません。アブラハム、モーセ、サウル、ダビデ、ソロモン、ヨシヤ王など皆失敗し、神の警告、怒り、審判を招いています。
 アブラムはエジプトでパロにうそをついて失敗し(創世記一二・一〇~二〇)、モーセは岩に「命じて」水を出すよう神に言われましたが、うかつにも杖で岩を二度「打った」ので、遂に約束の地カナンに入れませんでした(民数記二〇・七~一二)。
 サウル王はアマレクとの戦いにおいて そのすべてのものを聖絶することを命ぜられながら、従いませんでした。その結果、王国の分裂の原因を作ったのです(第一サムエル一五・一~三五)。ヒゼキヤは心高ぶらせた故に神のみ怒りが彼の上に下りました(第二歴代誌三二・二五)。
 名君ヨシヤ王でも失敗しています。エジプト王ネコの声は神の御口から出た声であったので(第二歴代三五・二二)これに聞かねばなりませんでした。しかし、聞かないで戦いを押し進めたため傷を負い戦死したのです。新約のペテロは、イエスを知らないと言って自己防衛本能丸出しで失敗しています(マタイ二六・七四)。
 人間歴史はまさに神の前における失敗史であります。しかし、神は彼らを赦し、ある時は再び立ち上がらせ用い給うのです。私たちもキリストの血によって赦されて、めげず恐れず立ち上がり前進せねばなりません。再起しましょう。