5月7日

 旧新約聖書内に見る母親像の一端を紹介致します。
 エバは全て生きている者の最初の母となった(創世記一二・二〇)のですが、彼女は主なる神の前に罪を犯し失敗した者。サラは(創世記二一章)老齢にして神を信じた母。同じ章に登場するハガルは我が子の為に号泣する母。サムソンの母、マノア(士師一三章)はサムエルの母ハンナと同じく不妊の胎が開かれた女性、そして後者はその為に激しく心のうちで泣き、祈って母親となった者。第一列王記二・一三以下のソロモンの母バテ・シェバは王座にある我が子から尊敬をもって迎えられる母でした。
 新約では、イエスの母マリヤは(マタイ一・一八、二・一一、一三~二一、ルカニ・一~二〇、ルカ一・四六~五五)主に用いられた人、主に何もかもゆだねた人、婚約者ヨセフを信じた人。彼女はさらにエジプトに退避を迫られて苦しみも深く経験した人としても有名です。ヨハネの母マリヤは(使徒一二・一二)、家庭開放をして大勢の人たちと礼拝を共にする信仰の母。テモテの母ユニケも同じく祖母ロイスの信仰を継承したすばらしい霊的な女性。ルカ七・一一~一七における、ナインの町の未亡人は一人息子を失って泣いていますが、主イエスに蘇生させて頂いて大いなる喜びを体験した女性でした。悪い母親としてはヘロデヤ(マルコ六・一四~二九)がいます。