5月4日

 「エホバの証人」(ものみの塔聖書冊子協会)という異端の教団ができたのは約百年前の事です。創始者はアメリカ、ペンシルバニア州生れのラッセルという小間物商人でした。
 彼は一八五二年に生れ、子供の頃両親が属していた長老派の教会に通い、聖書教育を受けましたが、後に組合派の教会に行くようになりました。しかし、結局教会で教わった「永遠の刑罰」を恐れるあまり、教会を出て一八才の時(一八七〇年の初期)に、上記同州のピッツバーグ市で自分の聖書研究グループを発足させました。この研究会が現在の「エホバの証人」の元となった訳です。
 ラッセルは独自の聖書解釈によって作りあげた教理、すなわち、キリストは神ではない、キリストは体をもって復活した者ではない、又、地獄の存在を否定し、三位一体論は間違いで、エホバなる唯一の神があるのみと主張し続け、こうしたおよそ聖書に書き記されていないことを勝手に言い広めていったのです。
 キリスト教界から派生した異端としての主な団体は、このほかにモルモン教(末日聖徒イエス・キリスト教会)、クリスチャン・サイエンス、世界基督教統一神霊協会などがあります。
 第二ペテロ一・二〇には、「聖書の預言はすべて、自分勝手に解釈すべきでない」(口語訳)とあります。こうした団体に充分注意しましょう。