5月30日

 初代原始キリスト教会は、聖霊降臨によって誕生しました。エルサレム市内のある家の屋上の間(アパールーム)に一二〇名ばかりのガリラヤ人(使徒二・七)たちが、五旬節(イスラエルの収穫祭、ギリシャ語でペンテコステ(使徒二〇・一六)=第五〇の意味)の日、懸命に祈っていました。「すると突然、天から、激しい風が吹いて来るような響きが起こり、彼らのいた家全体に響き渡った」(同二・二)のです。
 この時に彼らはいわゆる「異言」をまた「他国の言葉」を或いは異言の中に他国の言葉か混入していたものなど、御霊が語られるままに語り出したのでした(同二・三、四)。
 この瞬間、天上の主なる霊と地上の弟子達とが全く一つにつながれ、両者の有機的一体化が実現し、教会が創設、誕生していったのであります。昇天されたキリストは、地上の弟子達と絶縁したのではなく、こうした聖霊の傾注を通して、その連関を保っておられたのです。その連関は今日も私共キリスト者と続いており、その主の御霊が信じられ、御霊のある所、主の教会が存在するのであります。
 新約聖書、使徒の働きは最初の教会の出発を示しています。この文書は教会発展の歴史書ともいえます。さらにこの主の体なる教会から今日まで宣教の業が進められて来ましたし、なお、これからも続いてゆくのです。わたし達がその伝道の業の継承者です。