5月16日

 牧師とは何か。キリスト教の教会では、信徒の指導、監督をする職の人。牧羊者すなわち羊飼いの意味から、教会を羊の群れにたとえて、信徒や求道者、関係者へ魂の配慮を中心に仕える人を意味します。聖書によれば、牧師の使命と職務は、(1)教会を治め、みことばを教える。換言すれば監督、教育、伝道の使命です(第一テモテ五・一七、第二テモテ四・二~五)。(2)群れを牧すること。牧会監督を意味します。(使徒二〇・二八)。(3)信徒を整えて奉仕の働きをさせ、キリストの教会を建て上げることです。
 換言すれば、教会形成(組織、管理、運営等を含む)の責任です(エペソ四・一一~一六、第一テモテ三・一~七、第一コリント四・一~二)。そして牧会職の起源と牧会者の任命は、主なる神によります。伝道者、牧師はキリストご自身によって立てられました(エペソ四・一一)。また「聖霊は…神の教会を牧させるために、あなたがた(長老たち)を…お立てになった」(使徒二〇・二八)とあります。ここにはいわゆる「神の召命」と教会を通しての「主の任命」についてしるされていると言えます。
 なお、「牧する」こととは、一)弱った者を強める、二)病気の者をいやし力づける、三)傷ついた者を包む、四)迷い出た者を連れ戻す、五)失われた者を探す(エゼキエル三四・一~六)ことと言えます。