4月12日

 復活の主イエスは、まず泣き悲しむ女性たちの傍に、それからユダヤ人を恐れて室内にいる弟子たちの所に、さらに疑うトマス個人の前にそれぞれ現れて下さいました。これらの後もう一度ご自分を弟子たちに現されたのは、ペテロたちが漁に出て一晩中労しましたが、何も取れなかった夜明けの湖畔の岸でした。
 主イエスは収穫のない彼らに舟の右側に網を下ろすよう命令されます。弟子たちはイエスとは知らず従ったとき、おびただしい魚が取れたために、始めてそこに立っているのが、復活の主であることに気づきます。
 私たちもすぐそばにイエスがおられるにもかかわらず、何か起きるとすぐに驚きあわてふためいて大騒ぎ致します。でも心配しないようにしたいと思います。不漁、不作、失敗、ダメな時こそ主イエスは憐れみのみ手を差しのべて下さるからです。「信じない者にならないで、信じる者になりなさい」(ヨハネ二〇・二七)とは復活の主の言葉です。豪華客船タイタニック号が北大西洋航路のカナダ沖で氷山と衝突して遭難、沈没したのは一九一二年四月中旬のことでした。この時賛美歌三二〇番「主よみもとに近づかん」を歌って海の藻屑と消えていった乗客約二二〇〇人のうち、約一五〇〇人は主イエスへの信仰を抱いて天国に旅立って行った人たちでした。