3月3日

 明るい人生を送りたい、これは全ての人の願いでしょう。しかし、同じ物事を見ても、明るい面と暗い面を見るのとでは、大きな違いがでてきます。
 大音楽家ベートーベンは主なる神を仰いで光を得た人ですが、彼は三〇才の若さで、高熱の結果耳が聞こえなくなってしまいました。音楽家としての致命的な痛手です。でもこれでベートーベンの作曲家としての活動が終った訳ではないのです。心に主イエス・キリストを信じ、天の光と心の救いを得た彼は自身に言い聞かせました。「失ったのは耳だけではありませんか。お前には心の耳があります。心の耳は魂の音楽をもっと鮮やかに聞き取ることができるはずだ。」こう言い聞かせながら敢然と勝利していったのです。名高い「月光の曲」、その他数々の永遠に残る名曲の大部分は、耳を失ってから作られたものと言われます。
 また「いつくしみ深き、友なるイエス」(聖歌六〇七)の作詞家ジョセフ・スクライヴィンは、一度ならず、二度までも婚約者に先立たれるという悲しい体験をした男性です。最初の婚約者は、水におぼれて溺死し、二度目の方は恐ろしい結核に犯され一八六〇年八月帰らぬ人となってしまいました。そんな中から作られた平安と勝利に満ちた賛美歌をわたし達も歌い続けて、創造主にあって明るい積極的な人生を歩み続けましょう。ハレルヤ!
 「主を仰ぎ見て、光を得よ」(詩篇三四・五、口語訳)