3月28日

 かつてのサウロは教会迫害者でした(使徒八・一~三)。しかしダマスコ途上、天からの光に打たれて彼は倒れ、三日間盲目にさせられ、そこで主イエスの御声を聞いたのち、「うろこのような物が落ちて、目が見えるようになった」のです。そしてバプテスマを受け一転クリスチャンとなりました(同上九・一~二〇)。
 これこそ聖霊によらずして誰の力でこのように変えられるのでしようか。信じたくても信じられない、クリスチャンになろうとしてもがいても仲々そうなれない、という方がもしおられたらぜひ主に祈って貰いたいと思います。祈ってご聖霊によって大いなる変化、新生の恵みに浴して下さい。転換後のサウロは「ただちに、諸会堂で、イエスは神の子であると宣べ伝え始めた」(同上九・二〇)のです。さらにパウロ(使徒一三・九)という別名になって第一次伝道旅行に出発していくのでした。
 主のご用のために用いられ、献身し苦闘していくパウロ、教会形成のためにうめき、苦心していくパウロの姿を新約聖書、使徒の働きを始めとして、ピレモン書に至るまでのパウロの記した十数通の手紙形式の文章から、彼の直接の証言、告白などを聞きながら様々神のみこころを汲みとって現代に生きる私たちクリスチャンの生きる指針としたいものです。彼の書いた手紙はパウロの内面生活を、また歴史書の分類に入る「使徒の働き」は彼の外的活動を伝えています。