3月11日

 御霊の一致を熱心に保てとすすめたパウロは、その理由、あるいは実質といったものを七つの点において確かめています(エペソ四・四~六)。
 まず<からだは一つ>ですが、この体はキリストの体としての教会であり、キリストに属する宇宙的教会のことです(ローマ一二・五、第一コリント一〇・一七、コロサイ一・二四)。
 次は<御霊は一つ>ですが、この一言には第一コリント一二・一三の「私たちはみな、ユダヤ人もギリシヤ人も、奴隷も自由人も、一つのからだとなるように…一つの御霊を飲む者とされた」に集約されています。
 第三番目に<召しのもたらした一つの望み>は、終末的天国への望みでありましょう。
 第四に信仰の対象である<主は一つ>とは、キリストが絶対的主権者であられ、唯一の救い主、贖罪者であるということ。
 第五に<信仰は一つ>は神のみ子イエスに対する信仰、この方を証しする信仰を指します。
 第六に<バプテスマは一つ>は、この洗礼の儀式(一回性のもの)によって信者はイエスと一つとされる、キリストにつく者とされる(ガラテヤ三・二七)。
 最後に<父なる神は一つ>です(エペソ四・六)。
 こうして、体、聖霊、望み、主、信仰、バプテスマ、父なる神に対し七つの「一つ」が述べられるのは、教会の一致がいかに重要であるかを示すために他ならなかったのです。