2月25日

 一九七〇年にカナダのある科学者が「今後五〇年間に人類は絶滅するかも知れない」と言った事が伝えられました。信仰の有無にかかわらず、人類一般は以前にも増して切実に終末の危機感を覚えています。終末の徴についてはマルコ一三・三~一三にも記述されています。終末についての弟子の質問は、神殿崩壊と強く結びついていますが、しかし又イエスの再来にまつわる事象に重点が置かれている事に注目しなけれぱなりません。
 彼らの質問もはっきりと「あなたの来られる時や世の終わりには、どんな前兆があるのでしょう。」(マタイ二四・三)と尋ねています。弟子達の質問に対し、第一は一般的前兆であって、偽メシヤの出現、戦争の開始とその噂、各地での飢餓や地震(四~八節)、第二は信仰者に直接ふりかかる災難で外からの離脱者、裏切り者、偽預言者の出現、相互不信と信仰の衰退です(九~一二節)。以上の言葉使い、表現の仕方にはダニエル二・二八、イザヤ一九・二、第二歴代誌一五・六が引用されます。第一と第二に共通するのは、冷静さと忍耐をもって「惑わされないように」(マルコ一三・五)という事です。いずれにしてもイエス・キリスト再臨の近い現代、「目をさまし、注意して」生活したいものです(マルコ一三・三三)。現代教会員にも当てはまる警告文として、信仰をもって真剣に受けとめてゆきましょう。